PCM Training Portal

このページは、ジーエルエム・インスティチュートが実施するPCM(Project Cycle Management)研修を受講される方のためのポータルサイトです。

PCM(Project Cycle Management)手法とは

PCM(Project Cycle Management)手法とは、プロジェクトをサイクルとして捉え、「プロジェクト・デザイン・マトリックス(Project Design Matrix: PDM)に基づいて、計画・実施・評価・改善の一連サイクルを管理するツールです。長年にわたり、国際協力の分野、とりわけJICA(国際協力機構)をはじめとした日本の国際協力プロジェクトで使用されてきた手法です。

PDMは、プロジェクトの上位目標、プロジェクト目標、アウトプット、活動、投入、目標の達成度合いを測る指標、指標データの入手手段、目標達成に必要な外部条件、プロジェクトを開始するために必要な前提条件を4行4列のマトリックスにあらわした事業概要表(ロジカル・フレームワーク)の通称です。

ジーエルエム・インスティチュートが提供するPCM研修

計画・立案コース

計画・立案コースでは、プロジェクトサイクルの第1フェーズ「計画」として、プロジェクトの立案手法を習得することを目的とします。

立案作業は、関係者分析・問題分析・目的分析・プロジェクト選択の4ステップで分析を行い、5ステップ目にPDMを作成します。最後に6ステップ目として、PDMをタイムテーブルで細分化したPO(Plan of Operation:活動計画)を作成します。各ステップで講義と演習を繰り返し、手法を習得します。演習は、文章化されたケースに基づいて行い、グループでロールプレイのような感覚で、プロジェクトを立案に取り組みます。PDMについては、コースの最も中心的な成果物であり、実際のプロジェクトでも骨組みを示す重要なものであるため、その論理的構成を十分に理解することを目指します。

6ステップ全てを演習により習得するためには、基本的には2-3日(12-18時間程度)の研修が必要となります。短縮版での実施にもお応えしており、例えば、関係者分析とPO作成を省略する場合には12時間、問題分析からPDM作成までに絞った上で、議論を深く行わないなど制約を受け入れていただける場合には、6時間で対応させていただくことが可能です。また、短縮版の場合には、事前にケースやテキストをお読みいただくことが必要となります。

モニタリング・評価

モニタリング・評価コースでは、プロジェクトサイクルの第2フェーズ「実施」と第3フェーズ「評価」として、プロジェクトの進捗管理とプロジェクトの計画・結果に対する体系的・客観的な査定・価値判断を習得することを目的とします。

モニタリングは、PDMやPOを参照し、継続的にプロジェクトの進捗状況を把握し、必要に応じて計画内容を修正する手順や留意すべきポイントを習得します。評価では、OECD/DAC(経済協力開発機構開発援助委員会)が定めた国際的に使用されている「評価5項目」(妥当性・有効性・効率性・インパクト・持続性)に基づく評価手法を習得します。プロジェクトの結果を体系的客観的に分析する演習を行うことで、プロジェクトサイクルの第4フェーズの「改善」への繋げ方を学びます。

モニタリング・評価コース の場合にも、基本的には2-3日(16時間程度)の研修が必要となります。こちらも短縮版での実施にもお応えしています。

※DACの評価項目は、2019年の見直しで「Coherence」(仮訳は「一貫性」「整合性」など) が追加され「6項目」となりました。当面の間は、研修内で参考として扱います。

国際協力活動入門コース

国際協力活動入門コースでは、PCM手法の計画・立案を簡易化した方法によるプロジェクト企画を習得していただくことを目的とします。

計画・立案では全部で6ステップありますが、入門コースでは、これを「問題分析」・「目的分析」・「PDM作成」に焦点を絞ります。さらに、作成するPDMはプロジェクトの骨組みとなる概要部分のみとします。これにより、国際協力ではボランティアなどの関わりでプロジェクトを行ったことがない方、あるいは未経験の方でも、PCM手法の計画・立案の最も重要な部分を安心して学んでいただけます。

このコースは、内容を絞っているため、1日間(6時間程度)で行います。